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心と皮膚症状について

 

心と皮膚症状について

精神科・心療内科と皮膚科の繋がりはあまりイメージがないかもしれません。しかし、皮膚は心の状態を表すとされ、ストレスによりアトピー性皮膚炎や蕁麻疹、円形脱毛症といった疾患を悪化させることがあります。当院院長は、皮膚科・心身皮膚科の診療も行ってきました。メンタルの不調に伴う湿疹やにきびなど皮膚トラブルも治療しています。また、皮膚科領域もともに診療を行うことで、精神科・心療内科のクリニックに行きづらさを感じている方も相談しやすい環境になるかと考えております。中等度以上の皮膚疾患や皮膚科疾患のみの方は連携する皮膚科専門の医療機関をご案内させていただきますが、軽度な皮膚トラブルが合併している際は気軽にご相談ください。


 

当院で診療可能な皮膚トラブル

湿疹

湿疹とは、皮膚の表面におこる炎症の総称です。表面が赤くなってかゆみがある、皮膚がむけて鱗のようになっている、境界がはっきりした盛り上がりができたなどが主な湿疹の症状です。アレルギーをおこさせるようなハウスダストやペットのフケなどの物質、塗料や揮発性物質など、衣類の圧迫による機械的要因など様々な要素に、患者様の体質や体調が影響することが原因となります。かゆいからといって掻きむしってしまうことで悪化するおそれがあります。治療には抗炎症作用やかゆみ止め作用のある塗り薬や飲み薬使用します。

にきび

にきびは毛穴がつまって皮膚の老廃物や皮脂などがたまることが原因でできます。最初に目に見えないほど小さな毛穴の詰まりが、だんだんたまっているものが増えて目に見えるようになると白にきびとなります。その状態で毛穴の内部は皮膚の常在菌であるアクネ菌が増殖しやすい状態となり、炎症をおこすと赤にきびとなり、さらに化膿して膿が表面にたまると黄にきびと段階を追って悪化していきます。
放置すると膿を排出した痕が噴火口のようにあばたになってしまうため、初期の段階でしっかりと治療をしておく必要があります。

アトピー性皮膚炎

かゆみを伴った湿疹がくりかえしおこる慢性的な皮膚炎です。もともとアレルギー体質をもっているような方が、その遺伝的体質から皮膚のバリア機能が弱くなって、皮膚の保湿ができなくなり、湿疹をおこすと考えられています。そのため、もともとアレルギー性鼻炎やぜんそくなど、アレルギー性疾患をお持ちの方がかかりやすい傾向があります。ステロイド外用薬、抗アレルギー薬などで治療を行いますが、大切なことは、皮膚の保湿です。常に保湿剤を塗って皮膚を保護しておくことで、アトピー性の湿疹をあらわれにくくすることが大切です。

赤ら顔

赤ら顔は「酒さ」(しゅさ)ともいい文字通り顔がほてったようにいつも赤くなっている状態の皮膚の疾患です。症状が重くなると、赤くなっている部分の皮膚が盛り上がってくることもあります。顔の表面の毛細血管が拡張して通常より多い血液が流れるため、炎症をおこして顔が赤くなりますが、なぜ血管が拡張するのは今のところわかっていません。炎症をおこした部分は乾燥しやすく、ひりつきなどもおこります。治療は抗生剤やビタミン薬などの内服で行います。外用薬としても抗生剤入りの軟膏を使い、ステロイド薬は禁忌です。

蕁麻疹(じんましん)

何らかの刺激によって、皮膚が一時的に赤く腫れ上がる状態です。境界のはっきりした盛り上がりをみせることが多く、これを丘疹といいます。重症になるとアナフィラキシーショックのような状態をおこすこともあり注意が必要です。原因は、食べ物や接触性のアレルギーの場合もありますが、物理的な刺激などでおこることもあり、ほとんどの場合原因は不明です。治療は、血管の拡張をおさえかゆみをやわらげる抗ヒスタミン薬の内服で行います。

帯状疱疹

帯状疱疹は、過去に感染した水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化によっておこります。水痘・帯状疱疹ウイルスは、最初に感染すると水痘(みずぼうそう)をおこします。水痘がなおってもウイルスは身体の外に排出されず、不活性化して神経節などにひそんでいます。何らかの理由で抵抗力などがよわったときに再活性化して神経沿いに皮膚の表面へと帯状に拡がっていくため帯状疱疹とよばれています。治療は抗ウイルス薬や鎮痛薬などで行いますが、帯状疱疹後神経痛をおこさないためにも早めの治療開始が大切です。

口内炎

口腔内の粘膜に小さな傷ができて、そこに細菌が感染することで、びらんや小さな潰瘍ができたものを口内炎といいます。その他にも肩こりなどの血行不良、胃腸の疾患、ストレス、ウイルス感染などでもおこることがあります。何度も口内炎をおこすようであれば、何らかの内科疾患などが隠れている可能性もありますので、まずはお早めに受診してください。治療は口内炎専用の外用薬や、漢方薬の内服、うがい薬による口内の消毒などで行います。

※円形脱毛症の一因としてストレス要因が指摘されております。円形脱毛症の皮膚科治療では様々な治療薬や施術等の選択肢があり、皮膚科専門の医療機関に早期に受診することをおすすめしております。